• 第25回は、緩和ケア医の山崎章郎さんに、がん共存療法への取り組みについて聞く

  • May 6 2024
  • Length: 54 mins
  • Podcast

第25回は、緩和ケア医の山崎章郎さんに、がん共存療法への取り組みについて聞く

  • Summary

  • 今回のゲストは、緩和ケア医の山崎章郎(やまざき・ふみお)さん。  名著『病院で死ぬということ』を1990年に著した後、緩和ケア医として活躍してきた山崎章郎さん。2500人を超える終末期がん患者を看取ってきた。その山崎さんが2018年に大腸がんを宣告された。抗がん剤治療を受けるものの、強い副作用が出たため治療を中断。自身ががんになったことによりいくつかの問題に気づく。抗がん剤治療を選択しない患者さんに十分な医療保険のサポートがなく、がん治療が終了すると空白の時間があり、多くの「がん難民」が不安な日々を送っているーー。  そこで、山崎さんは「がんを消すのではなく、これ以上大きくしないようにすれば、すぐに命に関わることはない」という考えのもと、普段どおりに生活しながらできる治療、しかも高額な費用がかからず誰もが受けられる「がん共存療法」を目指す。  その経緯をまとめた「ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み」 (新潮選書)について聞く。  がん共存療法に取り組む山崎さんに対し、医療者からはプラスだけでなくマイナスの反応もあった。  批判は、個人的な体験に過ぎないのではないかというもの。そこで、治療の結果を普遍化するために臨床試験に取り組み始める。  山崎さんは「緩和ケアでは、 従来の方法だけでなく、新しいアプローチや選択肢も積極的に検討していく姿勢が大切」と訴える。  がんの症状の悪化は止められないが、それを織り込んで、大事な人生の時間に集中できる支援をしている「がん共存療法」。こうした支援は緩和ケアそのものだと山崎さんは言う。  臨床試験は既存の治療法を組み合わせたものであり、新薬の治験とは異なる。  ケアタウン小平クリニックは、山崎さんの体調のこともあり、2022年6月1日より、医療法人社団悠翔会に継承され、山崎さんは同クリニック名誉院長として、訪問診療に従事している。その経緯についても聞いた。  悠翔会の佐々木淳医師とは緩和ケアについて思いを共有できたため、クリニックを託すことにしたという。 画像 <プロフィール>山崎章郎(やまざき・ふみお) 1947年、福島県出身。緩和ケア医。1975年千葉大学医学部卒業、同大学病院第一外科、国保八日市場(現・匝瑳)市民病院消化器科医長を経て、1991年聖ヨハネ会桜町病院ホスピス科部長。1997年~2022年3月聖ヨハネホスピスケア研究所所長を兼任。2005年在宅診療専門診療所(現・在宅療養支援診療所)ケアタウン小平クリニックを開設したが体調のこともあり、2022年6月1日より、同クリニックは医療法人社団悠翔会に継承され、2022年9月現在は同クリニック名誉院長として、非常勤で訪問診療に従事している。認定NPO法人コミュニティケアリンク東京・理事長。著書に『病院で死ぬということ』(主婦の友社、文春文庫)、『続・病院で死ぬということ』(同)、『家で死ぬということ』(海竜社)、『「在宅ホスピス」という仕組み』(新潮選書)など。
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